コンビニで見かけたバラの造花が 見たことの無い 青をしていた

きれいなバラと 有刺鉄線

だからぼくは それを買占め 紙に包んでリボンで結んだ


きみに贈った数々のブーケ

スズラン アサガオ ヒガンバナ

花なんか贈らなけりゃ良かった

椿を望んだ時だって

潔さなんかに嫉妬してでも

きみに贈るべきじゃなかったんだ


白い部屋に映えた赤い椿が

その首を落したとき

きみは急に向こうに行ったんだ

まるで眠ったように




桜の花びらがいまちらちらとぼくの視界を遮る

ひらひら惨めたらしい桜なんか

ぼくは大嫌いさ!

きみには似合わないんだ!





いつか枯れる花なんて

きみに贈る べきじゃなかった

枯れた花だって


きみに贈る べきじゃなかった

紫と茶色のラベンダーの ブーケも

眠気を誘って きみを急に引きずり込んだんだ

眠ってしまったんだ




いま花畑にいるきみに


ずっとずっと枯れない 蒼いバラを贈ります

棘は切り落としたから

白い顔のきみに よく似合うはずだ

造花だけの花畑で


りんごのうさぎと戯れながら

待っていてね

あとで遅れて行きます

ぼくの遅刻癖は

そう簡単には 治りそうにないや

ごめんなさい








































背景提供・・・10minutes さま

ピンクの薔薇だけど

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